「日本一がたくさん!」──八女伝統工芸館 見学レポート

日本一の巨大仏壇(詳細は本文で)
日本一の巨大仏壇(詳細は本文で)

 当社九州工場がある、八女市は特産のお茶「八女茶」が全国的に有名ですが、実はそれ以外にもすばらしいものがたくさんあります。
 伝統工芸品もそのひとつ。
 今回は、八女市が誇る数々の伝統工芸品を所蔵する八女伝統工芸館のレポートを、九州管轄になって早7年目、たまに怪しい博多弁が出るほど、九州に馴染んでいる当社営業の主任 森山と岡谷(文責)がお届けします。

※画像はすべてクリックで拡大します。

九州と言えば、とんこつラーメン!

 久しぶりの森山との再会、まずは腹ごしらえにとんこつラーメンを食べます。

 初めて九州で本場のとんこつラーメンを食べた時は、一口食べて、「くさっ!」と思いました(すみません 汗)。でも、その直後すぐに、「うまっ!!」と感じました。
 本場のとんこつに慣れていないせいでしたが、とにかくおいしかったですね。今では匂いもぜんぜん気にならなくなり、むしろもっと濃いものを求めているくらいで、しばらくは九州に行くたびにとんこつラーメンばかり食べていました。

 今回、森山に連れられ訪問したのは、最近開店したお店です。
 このお店、とんこつスープの濃さが、2倍、3倍、5倍から選べるようになっています。私は初めてのお店はレギュラー(…?)を頼むので2倍を、2回目の森山は5倍を頼みました。
 出てきたラーメンからは湯気が出ていません。
 「んっ?」と思い、箸を入れて麺をほぐすと中から湯気が立ち上ってきました。湯気が出ていなかったのは、表面に濃厚とんこつ油が溜まっていたためだったんですね。

 2倍は濃かったですが、とても美味しくいただきました。
 5倍を食べた森山はその後、「腹の調子が・・・(泣)」と言っていました。もう年なのだから無理しない方が良いみたいです。

日本一がたくさん!、八女伝統工芸館へ

 八女伝統工芸館に行くと、入り口付近に巨大な灯篭が立っています。
 その大きさにびっくりしました。森山と比べると、その大きさがよく分かります。

 江戸時代、八女市は、福島城の城下町として、多くの商人、職人が集まり栄えていたそうです。さまざまな職人さんたちが生活しており、現在でも国指定伝統的工芸品として残っているものがたくさんあります。
 取材許可を頂くため、八女伝統工芸館 館長さんにご挨拶をすると、なんと館長さんの自宅は、当社九州工場のご近所で、工場の前の道を毎日、散歩コースとして歩いているそうでした。
 世間は狭いですね~。

 

さて、ここにはいろいろな日本一があると聞いてきたので、まずはその日本一を拝見します。

 これが日本一の仏壇です。
 とにかく大きかったです!

 八女市は仏壇の生産が盛んで、街中には仏壇のお店が何軒もあります。今までは気にしていませんでしたが工場から宿泊しているホテルまでの道中だけでも複数のお店があります。
 現在では職人さんも少なくなってきていますが、国指定伝統的工芸品とされており、粛々と受け継がれています。

 仏壇は、①木地づくり、②宮殿づくり、③彫刻、④漆塗り、⑤金箔押し、⑥金具、⑦蒔絵、⑧組み立て、といくつもの工程を経て作られるそうです。
 修理の際の利便性を考慮し、組み立て・分解が行いやすいように竹クギを使うなど随所に工夫が施されているそうです。
 職人さんの技術により、先祖代々の仏壇を長く、大切に使い続けることができるのですね。

 最近の仏壇の中には、中国からプラスチック製の部品を輸入してきて、漆や金箔らしきものを貼って、見た目にはそれらしくしている物もあるそうです。
 それはそれとしても、この様な本物の業は大切にして、是非とも後世に受け継いでいってほしいと思いました。

 

 次に見せていただいたのは提灯です。
 こちらも同じく国指定伝統的工芸品となっています。

 八女提灯は仏壇と共に発展してきたそうです。八女福島仏壇の伝統的な金仏壇に合わせ、黒い漆塗の加輪(がわ)に蒔絵が施される作りになっています。
 この八女提灯、実はかなり有名で、盆提灯だけでなく、お祭り用のものや、あの太宰府天満宮、櫛田神社などからも注文があるそうです。

 その他にも八女石灯ろう(県知事指定特産工芸品・民芸品)、八女手漉き和紙(県知事指定特産工芸品・民芸品)(県指定無形文化財)、八女竹細工(県知事指定特産工芸品・民芸品)、八女和こま(県知事指定特産工芸品・民芸品)、八女矢(県知事指定特産工芸品・民芸品)、八女すだれ(県知事指定特産工芸品・民芸品)などなど、素晴らしい伝統の技術が八女市にはあり、受け継がれていました。今まで全然知りませんでした。

 八女伝統工芸館の中に販売されているお土産もありましたが、その中には職人さんが漆を塗ったピアスなど、伝統工芸の技を使って作られているものもありました。
 漆塗り工程を何度も経て完成させたピアスは、完成してからも使い続けていくことで味が出るそうです。まさしく“ほんもの“ですね、職人の技でつくられた何とも贅沢なピアスだと思いました。

 八女市の伝統工芸品については、全然知りませんでしたが、今回、八女伝統工芸館を見学し、あらためて、「八女市はいいいところだなぁ」と、しみじみと思いました。

 これからも、このすばらしい歴史のある福岡県八女市において、和泉九州工場は頑張っていきたいと思います。



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